Introduction/イントロダクション

これぞアメリカン・ポップスの原点!
ブロードウェイの歴史に名を刻むソングライターの名曲を、レビュー・スタイルで楽しむシリーズ「ブロードウェイ・ショウケース」。その第一弾となるのが、アーヴィング・バーリンの楽曲で綴る『I LOVE A PIANO』だ。バーリン(1888~1989年)は、古き良きアメリカを体現する作詞作曲家。彼の名は知らなくとも、代表曲〈ホワイト・クリスマス〉を聴いた事のない人はいないだろう。
 帝政ロシアからアメリカに渡り、苦労を重ねて成功を掴んだバーリンは、大衆を愛し、彼らのために曲を書き続けたソングライターだった。ゆえに、歌詞と旋律共に明快でシンプル。大らかでハッピーなナンバーから、胸を打つ美しいバラードまで、生涯に1,500曲以上を世に送り出した。〈ブルー・スカイ〉や〈チーク・トゥ・チーク〉など、今なお親しまれている歌曲は数え切れない。
 『I LOVE A PIANO』には、アメリカン・ポップスの礎を築いた、バーリンの傑作曲が次々に登場する。1920~40年代に書かれたナンバーが殆どだが、心弾む曲調は活気に溢れ、今も全く色褪せていないのだ。そしてこれを歌い踊るのが、日本のミュージカル界で活躍する6名の精鋭キャスト。バーリン究極の名曲〈ショウほど素敵な商売はない〉のタイトル通り、エンタテインメントの神髄を堪能出来る、楽しいショウになりそうだ。
文:中島 薫(音楽評論家)

ミュージカル「I LOVE A PIANO」/ロゴ

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